絶滅は間近と思われました。
・・・ある日、この保護区で野火が発生し、当局の努力も空しく、火は保護区全体をおおい尽くし、何もかも黒焦げになってしまいます。
誰もがオロタムヌスの最期を見とったと考えました。
・・・ところがです。
次の雨季が来ると、無数のオロタムヌスが焼け跡に芽を出したのです。
つまり、この植物の発芽を促進するのには、ときどき生育地が焼かれる必要があったのです。
このような自然の仕組みがわかってからは、その保護区には定期的に火が入れられ、オロタムヌスも絶滅をまぬがれています。
ときに、善意から発する自然保護が、逆効果になることがあります。
テウクリウム・スコルディウムという植物が、イギリスのある所で発見されました。
そこはカモ猟に来るハンターたちの共有地でした。
珍しい植物だということが知れて、保護するためのフェンスがめぐらされました。